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2020/12/04

中国レポート

2020.11 中国出張レポート

先月の10月20日から今月20日まで1か月、福建省・厦門に出張して参りました。
しかしながらその内2週間はホテルにて隔離、更に1週間は自宅隔離と計3週間隔離されたため、実働期間はおよそ10日間ほどでした。
隔離中の生活はとても厳しく管理されていて、ホテル内では部屋から一歩も外出することは許されずアルコール類も持ち込み禁止でした。
住居隔離中もマンションの入口に監視カメラが設置され、外出はおろか外部との数分の接触も注意されるという徹底ぶりでした。ただ市内だけかもしれませんが、コロナ禍後にウーバーイーツの様な外食の配達から生鮮食品の配達販売まで随分発達したようで、ほぼすべての物をドアの前まで配達してもらえる様になっていたのは驚きでした。
隔離が徹底されているせいもあってか、厦門市内は驚く程に普通でした。地下鉄・バスなどの公共交通機関や銀行や官公庁ではマスク必須でしたがその他の場所ではマスクをしている人はまばらでした。食事の際中国の食事形式上円卓での取り分けは必須なので、その場合の箸の使い分けは徹底されていました。火鍋も高級な店などは日本にもある「おひとり様用鍋」が準備されていました。デパートなども普通に営業しており人気のレストランには行列が出来ていました。HUAWEIの新型携帯が20,000円で売られており早速買いました。
ただニュースではほかの地域のロックダウン等が放送されていました。それでもTV番組でマスクやフェイスシールドを付けたりアクリル板の利用等はみ受けられませんでした。
学校等も現在は通常に登校しぎむかている様で、一時期話題になった大学の封鎖も現在は解除されている様でした。
ただし外国人を含めすべての人間がWECHATを通じて健康申報カードの提出を義務化されており、それがないと新幹線や国内線の搭乗、ホテルの宿泊をする事が出来ません。僕の場合何故かそれが政府側の情報と上手くリンク出来ずに大変苦労をしました。
工場も現在は全く正常に稼働している様子でしたが、各宿舎のドアには「隔離室」という張り紙が貼ったままになっていたりで、出稼ぎ工員受け入れの際の苦労が偲ばれました。景気観としてはやはり石井地区が一番忙しそうで、次いで康美→崇武の順でした。崇武の工場では徐々に中国国内向けの製品を見受けることが多くなり、日本向け工場の苦境を感じました。

以下、各地工場社長面談時のメモです。

厦門地区・社長の話
現在日本の注文は多くない中国国内は今はまあまあ、来年以降国内向けは政府が景気対策に投資を始めるそうなのでとても増えるだろうとの事。カンボジアもアフリカも工場は稼働中、現在はあまり影響がないとの事。国内の丁場は吉林と湖北は正常に生産中だが吉林は原石価格が上がった。
現在インドをふくむ他国で衣服や靴などの生産がストップしている為、ヨーロッパアメリカ向けの発注が中国に集中している。さらに日本からの輸入は減少している為、コンテナ不足や船の不安定化とコスト高を招いているとの事。
最近栗花石は盗掘が始まった為一部の工場で生産が再開された模様、ただしあまり量は多くない。
彼の考えではおそらく春節前後にワクチン接種が始まるのではとの事。そうする事により帰省がスムーズに行われるであろうから。
彼の現在のオススメは湖北623との事。現場に行って原石を選ばなければならないが、質、量、金額まあまあとの事。さらに湖北にはG688によく似た石もあり(G681)、今後は期待できるとの事。

石井地区・社長の話
他の工場ではG688はほとんど残っていない、自分の工場でも持って来年の上半期までだろう。最近は原石を仕入れる際ある程度大量に仕入れて(500㎥程度)安定化を図る様にしている。今後は9426とG681がオススメとの事。カンボジア白も最近人気が出て来たとの事。

康美地区・社長の話
受注量は減少している。特に黒などの高級材の減少が著しい。インドからの原石輸入はインド現地の商社を通しているのでそこまで困ってはいない。最近関西の顧客からカンボジア白の発注が増えてきた。

崇武地区・社長の話
今年の日本向けの受注は昨年の3割程度落ち込んでいる。さらに中国産の原石は軒並み値上がりインド産の原石は検品出来ない為に質の悪化を起こしており、工場経営を圧迫している。いくら生産量が落ち込んでもランニングコストは変わらないため経営は大変厳しい。いくつかの工場は中国国内向け製品を生産し凌いでいる。中には完全に中国国内向けにシフトした工場もある。若しくは国内向け生産者に工場の一部を貸し出したりしている工場もある。
今年は我慢の年だと割り切っている。ただ日本からの来客がほぼなくなったおかげで、接待交際費は大幅なコストカットが出来ている。
この状況下において数社でそれぞれ開発中であった自動研磨機の研究も目下停止してしまっている。
(来年の景気に関する話の中で)彼の考えでは、来年の春節明けも受注料の低下を恐れ大手の中国貿易会社は大幅な値上げを行わない可能性がある。そうなるとその他の工場及び貿易会社も値段を上げられなくなり、さらなる工場の減少を招く可能性があるだろうとの事。ただしその場合は再来年の大幅な値上げはまぬがれないだろうし、この様な状況が続けばは今後売り手市場化による持続的な価格のつり上げを招きかねないので日本側にとって今後は不利益になるだろう。
※あくまで崇武地域の彼自身の考え方です。
石井地区は価格帯も製品にも崇武とは区別があるため気にしてはいないが、康美地区は同様の製品を扱っている上、利益を度外視して崇武よりも安い価格を提示してくるので非常に頭が痛い。

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